”Becouse I miss you"

こんばんは。

最近読んだ本の感想を記録したいと思います(^^)

 

 

砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない

桜庭一樹

角川文庫

 

 

Lollypopって言うんですね、砂糖菓子

 

面白いなと思ったのが本のタイトルの訳が

A Lollypop or A Bullet

なるほどーって感じです。

Lollypopではだめ、そうでなけば、撃ちぬくのであれば、ってことですよね

この“or ”は。

言葉って面白いなぁと悉く感じます。

 

 

ブログのタイトル ”Becouse I miss you" は引用です。

こんなに悲しい I miss you は初めてです。

家庭内暴力って身の周りで出会ったことないんですけど

なんとなく気持ちは分かります。

したくてしてるのではなくて

攻撃することでしか感情を外に出せない人なら周りにもいます。

何か通ずるものを感じます。

そういう人ほど優しいんですよね。

もちろん暴力はだめですが。

 

 

主人公は中学生の山田なぎさ。

(なぎさって名前一時期憧れていたな、、笑)

片親に、引きこもりの兄。

境遇も相まって現実主義のなぎさは中学を出たら自衛隊に入ることを決めている。

そんなある日転校生の海野藻屑に出会う。

自分は貧乏で恵まれてないと思い込み

”実弾”にしか興味を持たないと決めたのに、

”砂糖菓子の弾丸”ばかり撃つ裕福な藻屑を放っておくことが出来なくなっていった。

 

 

 

子どもの嫌な予感って当たるものです。

なぎさの場合、予感って言うほど漠然としたものではなく、

しっかりと根拠のあるものですが。

 

まだ上手く感想をかけないので印象に残った文章を記録します。

 

 

「あぁ、海野藻屑の方があたしより不幸なのだ、と気づいた。」

 

 

「あたしはふと、三年ぶりにお兄ちゃんが戻ってきたことに気づいた。」

 

 

たまたまですがどちらも文章の末尾が「気づいた」ですね。

どちらもなぎさの思考の描写です。

頭を捻って思考したり、推理したり、予測したり、ではなく

ふとした瞬間に気付いて、それまでのもやもややその場の状況に納得したって感じ。

中学生らしい未熟さが気に入ったのかもしれません。

 

 

悲しさともどかしさが残りますが、

文章がとても綺麗でこういう言葉を発信できるようになりたいなと思いました。